内科学、皮膚科学が専門の馬渕知子先生にも聞いてみました

  男女共に年齢を経るごとに分泌量が減るホルモンですが、特に女性ホルモンの減少による症状は多岐に渡り、これらの症状に悩まされる女性は多いのが現状です。

  例えば、更年期障害。卵巣機能が低下することで女性ホルモンのうち「エストロゲン」というホルモンの減少により、その状態に体が適応できず、様々な症状が体に現れます。

  もっとも多い症状が自律神経失調症と言われており、ホルモン量の低下が脳にある自律神経中枢に影響を及ぼすことにより起こります。さらに、この時期の女性は、子供や旦那様のこと、御両親のこと、自分自身の仕事のことなど、家庭や社会環境などの変化や問題を抱えることも多く、さらに精神的な部分への影響がでやすくなることがあります。中には、うつ状態などを引き起こしてしまう方もいらっしゃり注意が必要なのです。 

【更年期障害の代表的な症状】 
     
・ 自律神経失調症状  
  血管運動神経症状: ホットフラッシュ(のぼせ、ほてり)、
    発汗、冷え性
  睡眠障害  
  動悸、頭痛、めまい、耳鳴り
     
・ 精神症状  
  憂うつ、精神不安定、意欲低下、不安感、記憶力減退
     
・ その他の症状  
  運動器官症状:肩こり、関節痛、腰痛、筋肉痛
  消化器症状:腹痛、食欲不振、悪心、嘔吐、下痢
  その他:易疲労性(疲れやすい)、口渇感、皮膚掻痒感(かゆみ)

 

  しかし、これだけではありません。エストロゲンは、私たちの健康的な体を維持するための働きも持っており、エストロゲンの減少は骨密度やコレステロールのバランスにも影響を来たします。ですから、エストロゲンの減少が顕著になり始める閉経前後から注意していないと、骨密度の低下が加速し骨粗鬆症になってしまったり、悪玉コレステロールが増え血液がドロドロになったり、血管が詰まりやすくなる危険性が高まるのです。

 

  では、どうすれば良いのでしょうか?

 

  症状が酷い場合には、ホルモン補充療法など女性ホルモンをホルモン剤によって補う治療が用いられることがありますが、ホルモン療法には副作用の心配もあり、慎重に行う必要があります。なぜならば、薬でのホルモン補充は量の調整が難しく、エストロゲンが過剰な状態が逆に精神面を不安定にさせてしまったり、さらには乳がんや子宮体がんなどの確率を高めてしまう可能性があるのです。

 

  そこで役立つ成分が「植物性エストロゲン(フィトエストロゲン)」と呼ばれるものです。この植物性エストロゲンとは、植物から得られる成分でありながら女性ホルモンの構造と非常に似ていて、ホルモンではないのにホルモンと同じような働きを体内で行ってくれる優れもの。

 

  この植物性エストロゲンを持っている植物は幾つかありますが、最近、注目を集めているのが『ハナビラタケ』から採れる成分です。ハナビラタケに含まれる成分が、体にとって悪い影響を与えずに不足したホルモンの働きを上手く補ってあげるサポートとして役立つことが分かったのです。

 

  しかも、ハナビラタケには女性ホルモンが減ることによって起こる脂質代謝機能の低下を改善することでコレステロールバランスを整えることにも期待が持てます。それ以外にも、歳を経るごとに弱まる免疫力の活性化や血糖降下による糖尿病の予防など、この時期の女性には嬉しいサポート成分が豊富に含まれています。

 

  更年期障害は一時的なものですが、女性ホルモンの低下は骨密度やコレステロールバランスなど体にも影響を及ぼし、将来の健康状態を左右する一面もあります。安心して摂れるハナビラタケなどの成分を活用して年齢に合わせたケアをしていくことが大切です。