なぜ、サイレントエストロゲンは見つけにくいの?

どうしてサイレントエストロゲン活性を見つけるのは簡単ではないのですか?エストロゲン活性のものは比較的見つかっているのに。

 

それはね、従来のエストロゲン活性の評価は、細胞増殖を活性の根拠にしているからなの。

 

細胞増殖・・・。

 

うん、そうよ。だけど考えてみて。細胞増殖するということは、すでにその時点でサイレントタイプではないということでしょ?

 

なるほど、そうですね。でも、細胞増殖が活性の根拠だとすると、ハナビラタケはこの方法では活性しないということですよね。

 

そうなの。だからこの方法では確認はできないの。

 

それに、もしハナビラタケ以外の素材で確認しても増殖活性がなければ、その時点で活性がないと判断し、研究を継続しないことになるので、本当に確認するのが難しいのよ。

 

そうですね。反応がないなら、この素材はダメだとなりますよね。

 

そう。

 

じゃあ、どうやって確認したの?

 

DNAチップで確認をしたみたいなの。

 

DNAチップ?

 

そう、産業技術総合研究所という国の研究機関の技術を使わせてもらったの。よく産総研と言われているわ。ここで開発されたDNAチップ(DNAマイクロアレイアッセイ)は、エストロゲンに応答する遺伝子をスライドガラスのようなところに配置して検査するのよ。

 

 

DNAとか遺伝子とかって、何が違うのですか?

 

そうね、それについては、ここでは説明しないけど、後でこれを見て

 

 

はい、わかりました。

 

DNAチップで、エストロゲンが応答する遺伝子はわかっているので、ハナビラタケ抽出物もこのDNAチップが同じように反応するかを確認するのよ。下の絵が検査イメージ。

 

 

なんだか、手間がかかるのですね。

 

そう、手間もコストもかかるから、なかなか手を出しにくい分野でもあるのよ。だから今後もなかなか発見しにくいんじゃないかしら。

 

 

そうですね。よくわかりました。