なぜ、ハナビラタケの全ゲノムを特定したの?

 

どうしてハナビラタケの全ゲノムを解析したのですか? 

 

例えば、下の写真はハナビラタケだけど、これがハナビラタケってどう証明するの?

 

見た目でしょ。 

 

そうなんだけど、例えば姿カタチがそっくりなキノコがあった場合、どうする?

 

ん~、そんなキノコがあったら、むずかしいかも。

 そうでしょ。それにハナビラタケにはどうも2つ以上の種類が存在しているという話があるの。Wikipediaにも、そう書かれているわ。

 

ハナビラタケ(Sparassis crispa)は、担子菌門ハラタケ綱タマチョレイタケ目に属し、ハナビラタケ科のハナビラタケ属に分類されるキノコの一種である。後述するように、この和名が当てられている日本産の菌に対しては、二種以上を含んでいる可能性がある。

*Wikipediaより引用

 

え~、そうなんですね。 

 

 

だから、全ゲノムを明らかにして、ハナビラタケというキノコは、このゲノム情報を持っているということを標準化したの。 

 

 

標準化?

  そう、今回、サイレント型のエストロゲン活性を発見したでしょ。でも、複数のハナビラタケが存在していた場合、どのハナビラタケにも同じ活性があるか分からないから、ゲノム情報を明確にして、同じゲノム情報を持っていれば活性の保証となる等、品質管理にも有効になるのよ。 

 

 

なるほど。ちなみに全ゲノムってどのくらいの数なの? 

 

約3400万の配列だったそうよ。その中から遺伝子も1万個以上見つけたらしいわ。 

 

3400万ですか。大変そう。  

 

そうね、ちなみにキノコ類ではシイタケくらいかしら、ゲノムを特定してるのは。この情報からもっと面白い発見ができるかも知れないので、今後も楽しみだわ。