食べ物と病気。食事の黄金バランス


長寿の双子姉妹として知られた名古屋のキンさんギンさんの娘さんたち4姉妹をテレビで拝見したことがありますが、皆さん80歳を過ぎてもたいへんお元気なご様子でした。

この姉妹の食事バランスを一般的なそれと比較すると、脂肪が5パーセント少なくなっていますが、たんぱく質は5パーセント多くなっていて、たんぱく質・脂質とも20パーセント、炭水化物が60パーセントという割合に。これこそ食事のゴールデンバランスといわれる、すぐれたものだったのです。

 

当クリニックの患者さんの食事の傾向をみても、同様のことが言えます。

しっかり定期的に受診し、健康管理に注意している方と、がんなどの病気のため事療法をしっかりおこなっている方は、いずれも脂肪の比率が低く、ゴールデンバランスに近い食事になっていますが、定期的に健診を受けないなど健康管理があまりできていない方と、食事のバランスを変えることができない方では、脂肪の摂取量が多く、一般的なバランスとほぼ同じか、もしくはより脂肪摂取が多い傾向がみられるのです。

 

食事バランスが片寄っているケースの多くは、野菜を食べる量が少なく、塩分、カロリーのとり過ぎの傾向がみられます。また受診者の7割近くが、糖尿病予備軍や高脂血症の状態か、または高血圧との関連が認められました。

 

さきに述べた脂質代謝(No.14参照)の他にも、私がとくに気をつけてチェックしている項目がいくつかあります。

 

そのひとつが潜在感染に関するものです。代表的なものが、「慢性胃炎」や、「胃がん」、「大腸がん」、「胆道系がん」、及び悪性リンパ腫の原因として知られる「バーキットリンパ腫」などを併発しやすいとされるヘリコバクターピロリ菌の感染です。

食べ物や井戸水などの飲み物から感染しやすく。胃に棲みつくピロリ菌には、日本人の約50パーセント以上が感染。なかでも50代以降では、70パーセント以上が保持者保菌者だとする調査結果もあります。

 

ピロリ菌感染者のうち、約5パーセントが胃潰瘍や十二指腸潰瘍などを発症するといわれています。胃潰瘍患者のじつに80パーセント以上がピロリ菌感染者であるとの報告もあります。ピロリ菌は胃がんなど様々な病気の発生にも深くかかわっているだけに、胃潰瘍や十二指腸潰瘍があることがわかっているケースでは、ピロリ菌の除菌が望ましいでしょう。


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