病気の発症は遺伝要因としての体質、外部要因としての感染などの潜在感染による免疫低下、肝機能低下などとさらに、生活習慣要因が重なることにより発症します(図)。
クリニックの患者さんには、がんをはじめ、脳血管疾患、心臓病の方々も多くいらっしゃいますが、私がその先の医療としてめざしているのは、最終的には、「病気の悪化の阻止」、「病気の予防」になります。
そのために、何をするのか。
具体的には、まず現在の健康状態を正確に把握することから始まります。
一般的な検診では、血液検査の検査項目が少なく、限定された範囲だけをみていくことになります。
当クリニックの”予防検診”の場合は、先に述べた東京女子医科学のIREIIMSにおける統合医科学の実証実験の成果も踏まえて、血液検査の内容にしても、さらに詳しくいろいろ診ていきます。
一般の検診での血液検査項目は14項目程度。人間ドックでも32項目前後なのに対して、当クリニックでは「包括的スクリーニング」として、
約20項目の腫瘍マーカー
・免疫力の測定を含む血液検査
・尿検査
これだけで〆て約130項目に及びます。更に
・動脈硬化の検査
・自律神経の状態を把握する良導絡測定
・毛髪による有害ミネラルの検査
・腸内フローラ検査
など、約1時間で受けられる“個の予防検診”をおこなっています。
それにより将来、病気にかかるリスクを予測して、病気を未然に防ぐことができるのではないかと考えているわけです。つまり、超早期診断からの予防と治療を可能にする医療をめざしているのです。
この先ますます求められていくのは、「個人にあった予防・医療」にほかなりません。
これまでのように画一的なものではなくて、「この人には、この薬」という考え方。これは「オーダーメード医療」と呼ばれていますが、 国民のQOLを延ばしていくためには、この「個の予防・個の医療」のための健診システムこそが求められている。 そうした時代に、ようやく入ってきているのだと私は考えています。