脂質代謝のパターンをタイプ分けすると


病気は遺伝要因によって、かなりの部分が影響を受けるのは確かです。

 

昨今、遺伝子検査の精度はかなり高度になっていて、いまかかっている病気から、将来的になる可能性の高い病気まで、いろいろなことをそこから読み解くことができるようになっています。けれども費用的な面では残念ながら、まだ誰もが手軽に受けられるものではありません。

 

そこで私のクリニックでは、簡便にその人のなり易い病気のタイプを診ることができる指標となるものとして、血液検査による「脂質代謝異常のタイピング」をおこなっています。脂質の代謝には、いくつかのパターンがあるので、患者さんに対してよりピンポイントのアドバイスができるようになるわけです。

 

たとえば、同じ量の脂質をとったとしても、それが正常に代謝でき、問題が起こりにくいタイプと、すぐに内臓脂肪として蓄積されたり、血管に動脈硬化として沈着して、体によくない症状が出てしまうタイプであったり、自己免疫疾患や腫瘍ができやすいといったように、脂質の代謝には個人差がみられます。

 

こうした脂質の代謝は、家系的なものや年齢も大きく影響しています。パーキンソン病やアルツハイマーの要因物質であるといわれているたんぱく質のベータアミノイドを蓄積するタイプでは、脂質代謝が悪いことがわかっています。

私は、すべての人にこの脂質代謝のタイピング検査をしてほしいと考えているほどで、これによって、自分のタイプを知ることができれば、食生活はもとより、どういうことに注意をしたらよいかということも、ある程度わかるようになります。

 

●脂質代謝が健康状態を左右する

脂質のタイピングの重要性について、その理解を助けるために、脂質が人の体に及ぼす影響について、先に説明していきましょう。

 

まず、脂質についての基本的なことから触れていきます。

 

脂質には、コレステロール、中性脂肪、りん脂質、脂肪酸の4種類があります。いずれも体のなかで大切な役割を担っているもので、この4つとも水に溶けにくいのですが、たんぱくと結合して血液に溶けるという性質をもっています。

実際、コレステロール、中性脂肪、りん脂質はアポたんぱくとリポたんぱくを形成し、血液に溶けています。脂肪酸はアルブミンと結合し、遊離脂肪酸として血液に溶けています(図)。

 

けれども血液中の脂質が過剰になると抹消血管などの血管壁に沈着し、それが動脈硬化を起こし、心疾患・脳血管疾患の原因となります。脂っこい食事のとりすぎには注意が必要だといわれるのは、こうした理由からです。

Dr.松岡の「なるほど!健康学」TOPへ

 

←病気予防のためには:back

next:動脈硬化を進める「悪玉脂質」・・・(comming soon)→


私たちは、希少なキノコ「ハナビラタケ」から

「サイレントエストロゲン」という新しいカテゴリーの

細胞活性を発見しました